庭先にある彼らの食草「ユキヤナギ」の周りを
そよぐ風に吹かれながら、ひらひら、ひらひらと優雅に飛んでいます。
蝶は、特別な色の見え方をしていて、人が見ることができない紫外線を見ることができるそうで、どの花も中心が緑色に見えているようです。
チョウは、その緑色に見えるところに蜜があることが分かっていて、それを見分けているようなのですが、それが彼らにとっての真実であり、現実の世界です。
アフリカのタンザニアに暮らすハッザ族の人たちの視力を調べたところ、視力11.0という記録が残っているようなのですが、視力11.0の人というのは、ビルの14階から下を見下ろし、地面に立てて置かれたパスタ麺の数を数えられるという事です。
それが彼らの真実で、彼らの観る現実世界です。
それらの違う現実は、正しいとか、間違っているとかではなく
はたまた能力の優劣でもなく、それぞれの「個性」の違いです。
人類という同種であれ、世界中には個性の違う知覚を持ち
その違う知覚による個性的な文化を持つ個々の尊い生命が存在し
この「今」を地球の上で生きています。
昨夜、今年92歳になった母の語る
第二次世界大戦の体験と記憶を改めて聞きながら
今尚、戦争を止めることの出来ない人類の業
とでも云うものと、自己矛盾について考えていました。
何故、争いは終わらないのでしょうか ?
人類は何のために、この星に生かされているのでしょうか。
その答えは今も「風に吹かれている」ままなのでしょうか。
僕の父の兄。
第二次世界大戦の敗戦を前に、神風特攻隊員として18歳の若さで南の海に消えた。
最後に観た海の色は 彼の瞳に 何色に映っただったのだろうか…
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会津若松と昭和村でリンクして開催されている平和を願う写真展